釣れなかった情報を活かす:釣りを科学する
明けましておめでとうございます。
昨年春に始めたブログも、当初想定した以上の方に読んでいただき嬉しく思います。
ありがとうございます。
本年も誰かの役に立ちますように。
さて、
今回は「釣れなかった情報を活かす方法」について書いてみようと思います。
学術的な厳密さはないので、その点はあらかじめご容赦ください。
みなさんは釣りに行った後、釣行記をつけていますでしょうか。
釣りに行った日付や場所、何を釣ったかなどを記録しておくと後で役に立ちます。
釣行記があればこの時期にはこれが釣れたとか、
ここの場所は普段釣れないが釣れたら大物だとかいったことがわかります。
今はスマホやパソコンでも簡単に記録できますので、つけている人も多いでしょう。
あるいは公開したくないので紙やデバイス内に留めている人もいるでしょう。
突然ですが問題です。
過去5年分の釣行記を調べてみたところ、
ある場所Aでは、34回釣れました。
ある場所Bでは、6回釣れました。
どちらの場所が釣れる確率が高いでしょう。
……。
この情報だけでは、正確には判断できませんよね。
では、
釣れなかった情報も調べてみたところ、
場所Aでは、11回釣れませんでした。
場所Bでは、9回釣れていませんでした。
どうでしょう。
まとめると、
場所Aには計45回行って、34回は釣れて、11回は釣れませんでした。
場所Bには計15回行って、6回は釣れて、9回は釣れませんでした。
パッと見でも、場所Aの方が釣れる確率が高いことがわかります。
ということで、
正解は、場所Aの方が釣れる確率が高いということになります。
つまらないですか?もう少しお付き合いを。
ここからが本題です。
ここで重要なことは、「釣れなかった情報」がないと釣れる確率を計算できないということです。
新聞やSNSなどの情報は「釣れている情報」の方が圧倒的に多く、どうしても目が行きがちになります。
「釣れなかった情報」をうまく集めることが釣果をUPさせるために必要なことだと思うのです。
もちろん、「釣れなかった情報」ばかりでは新聞や釣り具店は商売が成り立ちませんし、
SNSでも発信者のプライドみたいなものがあると思いますので、
「釣れなかった情報」を発信することは難しいことだと思います。
だからこそ、釣れなかった情報を発信してくれる人は本当にありがたい存在なのです。
そういうわけで、
自発的に情報発信をしたくない人もご自身で釣行記につけておくことをオススメします。
将来分析することができるようになる可能性が高いですので…。
ここまで読んでくださった方に向けて、
「釣れなかった情報」を使って分析する一つの方法をご紹介します。
難しいことはおいておいて、使い方だけ紹介します。
まず、先ほどの例を統計ツールを使って分析した結果をご覧ください。
解説します。
このサイトは統計ツールを無料で使えるありがたいサイトですが、
「釣り」用のではないので、
・アウトカム有り→釣れた
・アウトカム無し→釣れなかった
・危険因子ありor 診断検査が陽性→場所A
・危険因子なしor 診断検査が陰性→場所B
と読み替えた上で、
①黄色の〇印を4か所に数字を入力
②黄色の□印のComputeをクリック
(※入力個所は4か所のみ)
たったこれだけです。
この結果は、
赤印(イエーツの補正×p値)の0.027となります。
結果の解釈は、
この値が0.05より小さければ、
「場所Aと場所Bでは釣果に差がある」
ということになります。
今回は0.027ですから0.05よりも小さいので、場所Aまたは場所Bのどちらかが極端に釣れる
という解釈になります。
結果の数値だけでは場所Aと場所Bのどちらが釣れるか示してくれませんが、
全体の数字をみてみれば、場所Aの方が釣れるということがわかります。
ちなみに、結果の数値は小さければ小さいほど、場所が釣果に与える影響は高くなると解釈できます。
どうでしょうか。
感覚的にAの場所の方が釣れると判断しましたが、
裏付けがあることでぐっと信頼度があがったのではないでしょうか。
ちなみに、これを
場所A(釣れた33、釣れない12)
場所B(釣れた7、釣れない8)
の数値で分析すると、
結果は0.114となり、0.05よりも大きくなります。
これは、「場所の選択は釣果に影響があるとは言えない」という解釈になります。
入力した数字は最初の例とほとんど変わっていないのに、です。
でも、場所Aは釣れなかった回数よりも釣った回数が2倍以上あるし、
場所Bでは釣れなかった回数の方が多いじゃないか!場所Aの方が釣れるんじゃないの?
場所が釣果に影響あるとはいえないってどういうこと?と思いますよね。
答えは、「偶然起きる確率の範囲内だから」。
釈然としないかもしれませんが、これが統計的分析と人間の感覚との違いなのです。
こうした分析は「釣れない情報」があってこそできることです。
サケなどの人気の魚の釣果情報は、
そもそも釣り人が多いだけに釣れた人のことが情報発信されやすいので、
釣れなかった人が実は山ほどいることを忘れてしまいます。
「釣れなかった情報」を冷静に集めることができれば、
釣れた人が何人いるかより勝率に目を向けることで、
正しい場所選びが出来るようになるかもしれません。
この分析はカイ二乗検定という統計的手法で、統計の入門書にはたいてい載っているものです。
エクセルでも同様の計算ができますが、ここのサイトの方が簡単に分析できます。
この統計手法を使うには、入力する数字が5未満であると正しい結果が出にくいことなど
注意点がありますが、ヤマカンよりは信頼できると思いませんか。
さらに!!
カンの良い方はお気づきかもしれませんが、
場所Aと場所Bを水温10度以上と10度未満に置き換えたり、ミノーとジグに置き換えることもできます。
今時期ですとワカサギやチカ、ニシン釣りなどの数釣りでは、
仕掛けAと仕掛けBでどちらが釣れるかを分析してみたら面白いでしょう。
漁船の船長さんなど、情報をたくさん持っている人はいろんな項目を分析することが出来ます。
他の手法も合わせて分析すれば、他の船よりも圧倒的に釣れるようになるかもしれません。
PCの発達により、今では分析がタダで簡単に出来るわけですから、
今後の釣りは更なる情報戦になるかもしれませんね。
だいぶ長くなりました。
情報数が少ない場合は、友人の情報をもらったり、SNSなどの情報をかき集めて
やってみてはいかがでしょう。
分析ツールを使わなくても、表にまとめるだけでわかることが結構あると思います。
以上、「釣れなかった情報の活かし方」でした。
分析サイト出典:http://www.grade-jpn.com/2×2.html
<以上です>







